こんにちは、ななさです。
これまで3度出産し、その3度すべて妊娠高血圧症候群に診断された経験があります。
自覚症状がないのに、突然「妊娠高血圧症候群」と診断された!
定期健診に行ったら、そのまま緊急帝王切開になった!
妊娠中のトラブルで、実はこのようなケースがよくあります。
ここでは、妊娠高血圧症候群とは何か、その内容について病状、予防方法、治療方法、健康保険のことなど、実体験をふまえてご紹介します。
良かったらご参考ください♪
妊娠高血圧症(妊娠高血圧症候群)とは・・・
<目次>
- 妊娠高血圧症候群とはこんな病気
- 妊娠高血圧症候群は命にかかわる病気です
- 妊娠高血圧症候群になりやすい人
- 妊娠高血圧症候群はいつから?
- 妊娠高血圧症候群はいつまで続く?
- 妊娠高血圧症候群の治療は?
- 予防の方法は?
- 妊娠高血圧症候群になると、保険が適用になります
- わたしの実体験まとめ 妊娠高血圧症候群を3回経験!
■妊娠高血圧症候群とは、こんな病気
妊娠20週以降産後12週までに高血圧を発症した場合、妊娠高血圧症候群といいます。
収縮期血圧が140mmHg以上(重症では160 mmHg以上)、あるいは拡張期血圧が90mmHg以上(重症では110 mmHg以上)になった場合、高血圧が発症したといいます。
この病気の一番やっかいなところは、『自覚症状が得にくい』というところです。
■妊娠高血圧症候群は、命にかかわる病気です
重度になると、このような症状が・・・
・血圧上昇
・蛋白尿
・けいれん発作(子癇)
・脳出血
・肝臓や腎臓の機能障害、
・肝機能障害に溶血と血小板減少を伴うHELLP症候群
・赤ちゃんの発育が悪くなる(胎児発育不全)
・胎盤が子宮の壁からはがれて赤ちゃんに酸素が届かなくなる(常位胎盤早期剥離)
・赤ちゃんの状態が悪くなる(胎児機能不全)
・赤ちゃんが亡くなってしまう(胎児死亡)
妊娠高血圧症候群ではお母さんと赤ちゃん共に大変危険な状態となることがあります。
(日本産科婦人科学会HPより引用)
■妊娠高血圧症候群になりやすい人
妊娠高血圧症候群になりやすい人はこんな人です。
・もともと糖尿病、高血圧、腎臓の病気などを持っている人
・肥満の人
・高年齢の人(35歳以上で発症率が高くなり、40歳以上ではさらに危険度が高まる)
・家族に高血圧の人がいる人
・双子などの多胎妊娠だったり、初めてのお産(初産婦)の人
・以前に妊娠高血圧症候群になったことがある人
■妊娠高血圧症候群はいつから?
妊娠20週以降、産後12週までに高血圧を発症した場合、妊娠高血圧症候群と診断されます。
妊婦さん約20人に1人の割合で起こるといわれています。
多くは妊娠32週以降に発症しますが、妊娠32週未満で発症する早発型の場合は重症化しやすく要注意です。
◇◇ 妊娠初期から血圧が高い場合も ◇◇
わたしの場合(3回目)では、妊娠9週くらいの時点ですでに高血圧になっていました。
最終的には、妊娠32週で妊娠高血圧症候群(重度)と診断されましたが、血圧の推移は個人差が大きいと感じました。
ちなみに、健診のたびに毎回血圧は何度も計り直しをされ、いまだに血圧測定は苦手です。
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■妊娠高血圧症候群はいつまで続く?
妊娠高血圧症とよぶのは主に産後12週まで。
それ以降で血圧が高い場合は、妊娠の影響によるものでなく、なんらかのほかの疾患が潜んでいる可能性もあるので、要検査が必要です。
ネットでは、産後1~か月で落ち着いたという実体験も多いですが、半年、1年の人も。
なので、落ち着くまでも個人差が大きいかなと感じています。
■妊娠高血圧症候群の治療は?
病状の程度や、母胎の妊娠週数、赤ちゃんの発育状況等で変わってきます。
<軽症の場合>
薬物治療は控え、カロリーや塩分摂取量の制限といった治療が中心に。
<重度の場合>
入院をして、降圧剤やけいれん発作を抑える点滴注射を行います。また、妊娠週数および赤ちゃんの週数をみながら、分娩タイミングをはかります。
◇◇ 出産すると血圧が下がる? ◇◇
わたしのときは、「赤ちゃんが外にでるのが一番の治療」と主治医の先生によく言われました。
私が病院に搬送されたときはまだ32週で、赤ちゃんの推定体重も2,000gに満たない状態でした。
なので、しばし点滴注射で血圧を下げつつ、子癇(けいれん発作)を予防し、赤ちゃんの肺の成長を促す注射を(わたしの筋肉に)して、治療しました。赤ちゃんの肺機能が整う目安33週まではなんとか母体を維持して、その先は母体と赤ちゃんの状態から出産のタイミングを決定する、という治療方針でした。
最終的には、妊娠34週のとき
赤ちゃんの状態がしんどそうになったことから、緊急帝王切開で出産になりました。
なお、産後2か月は血圧が落ち着かなかったため、降圧剤を服用していました。
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■予防の方法は?
絶対にこれなら予防できる!というものはありません。
一般に、食べ過ぎや過剰な塩分摂取が妊娠高血圧症候群になりやすいといわれているものの、極端なカロリー制限や塩分摂取制限はかえって危険な場合もあります。
なので、主治医の先生や、助産師さんなどとよく相談して、自分にあった予防をしていくことが大事です。
■妊娠高血圧症候群になると、保険が適応になります
この病気の治療・入院は、健康保険の適用対象になります。
病気としてはならないことが最も大事ですが、なってしまったら、出産費用が平均的な病院であれば、かなりその費用が圧縮されます。
ただし、これは母体の治療・入院費ので、健康な赤ちゃんであった場合の赤ちゃんの入院費(管理費)は保険適用外になります。
なお、この健康保険の適用対象は、そのまま高額療養費にもつながるので、さらに自己負担が軽くなります。
制度としては、とてもありがたいもの。
ぜひ制度をチェックしてみてくださいね!
※保険組合によっては、プラスの給付金を設定している場合もあります
◇◇ 医療保険もチェックしましょう! ◇◇
保険の内容によっては、妊娠高血圧症も対象疾病にしているものがあります。
わたしの場合、関節リウマチの持病があったことから、妊娠・出産時のトラブルを想定し、あえて女性特約のような形で保障を厚くしていました。
そのため、健康保険の適用に加えて、医療保険(生命保険)からも給付金をあり、金銭面ではだいぶありがたかったものです。
■わたしの実体験まとめ 妊娠高血圧症候群を3回経験!
わたしの場合、三人こどもを産んで、3回とも妊娠高血圧症候群になりました。
もともと血圧が高かったわけではないですが、母親が高血圧であったこと、姉も出産時血圧が高くなっていたことを踏まえると、家系的なものはあったのではないかと推察しています。
☑一人目の時 当時32才
出産予定日経過後最初の検診で妊娠高血圧症になり、そのまま入院になりました。
その後、陣痛促進剤で誘発し、41週で出産。出産後は、血圧はすぐに落ち着きました。
☑二人目の時 当時34才
出産予定日直前の検診で妊娠高血圧症になり、入院はなく、予定日にそのまま出産。
ただし、産後、肩こりなどの影響もあってか、出産直後に頭痛と高血圧になり、ばたばたする場面も。
退院後は、血圧はわりとすぐ落ち着きました。
☑三人目の時 当時38才
妊娠3か月の時点ですでに高血圧に。
妊娠初期は血圧が低い時期にもかかわらず高いということは、今後さらに高くなるには必須。ということで、このまま血圧が高ければ、妊娠の継続も難しいと医師にはっきりと告げられ、かなりショックを受けました。
つわりがひどかったこともあるにせよ、この時期から塩分コントロールと、毎日朝晩の血圧測定を開始。外食もできず、ジャンキーなものも食べれずで、悲しい時期でした…。
妊娠中期はやや高めの血圧程度に落ち着いてものの、妊娠後期から血圧が上昇。32週の定期検診で妊娠高血圧症候群(重度)と診断され、その場で大きな病院に緊急搬送され、即入院に!
幸い、血圧以外の症状がなかったため、緊急帝王切開は免れました。
が、その後胎児の成長がしんどそうということで、34週の時点で2,000gに満たない形で帝王切開に至りました。
産後2か月はなかなか血圧が落ち着かなかったものの、産後3か月ころから徐々に平常にもどり、現在特に治療はしていません。
■最後に
妊娠高血圧症候群は、おそらく多くの妊婦が聞いたことのある病気ですが、なかなかその深刻さは実感されない病気でもあると思っています。
ですが、実際になってみて、命にかかわる病気であること、無事に赤ちゃんを産めないかもしれない、そんなことをひしひし実感したことは、これから妊娠・出産にむかう女性にお伝えしたいことでもあります。
病院の先生からみたらとてもとても大事なことを伝えているのに、妊婦は大丈夫だろうと、その重大さを理解していない、という場面も本当に多いのだと救急車で運ばれたあの日、まざまざと思い知りました。
なので、なってしまったらあとは出産をどう迎えるしかありませんが、重度になる方が一人でも少なくなること、なっても無事に出産・産後にうつれることを願っています。
あ、それと、最後に一言。
コウノドリ、すごくおすすめです。経験したものがそのまんま描かれてました!
こちらもよかったらご参考ください(^^)